抗がん剤のジェネリックは安全なのか?

ジェネリック医薬品は、新薬に比べて価格が安いのが大きな特徴ですが、特に先発薬の価格が高いものほどメリットは大きくなります。

なかでも、抗がん剤は高額であることが多いため、ジェネリック医薬品で医療費を大きく削減できるのではないかと期待されています。


抗がん剤のジェネリック医薬品

抗がん剤はもともと副作用の強い薬であり、健康な人への治験は認められていません。抗がん剤の治験は、該当するガン患者のみに限られますので、開発期間は他の薬に比べて長くなります。 また、人体に著しい影響を与える可能性が高いため、承認審査も厳しいものになります。

これらの高いハードルは、ジェネリック医薬品といえども同様に課せられますので、抗がん剤のジェネリック医薬品開発は他の薬に比べてリスクが高く、開発費が膨大になるため、ある程度資金的余裕のある会社でなければ難しい分野とされています。

このため、抗がん剤のジェネリック医薬品は他の薬に比べて少ないという特徴があります。 また、抗がん剤治療は、どちらかといえば入院して注射で薬品を投与されることが多く、他の薬のように患者が薬局を通してジェネリック医薬品を勧められることは希で、医師に判断を仰ぐことが多いという特徴があります。

現在のジェネリック医薬品普及には、薬局が積極的に推進してきたという経緯があるので、抗がん剤のジェネリック医薬品転換は他の薬に比べるとスローペースという印象がぬぐえません。 しかし近年、先発の抗がん剤を開発してきた大手の製薬会社が、ぞくぞくと抗がん剤のジェネリック医薬品開発に乗り出し始め、そのシェアは確実に拡大してきています。

また、抗がん剤の投与が通院で、経口の内服薬でも可能となったという背景もあり、薬局が介入してジェネリック医薬品への転換を勧めるケースも増加しています。 抗がん剤のジェネリック医薬品の市場規模はどんどん大きくなっており、2015年にはジェネリック市場全体で見ても高血圧治療薬に次いで2位の売上を上げるまでに成長しています。


難しい抗がん剤治療

抗がん剤治療は、身体にかなりの負担をかけるものであり、ハイリスクな治療の1つです。また、金額も高額になりがちです。 日本では国民皆保険のおかげで3割負担、さらには高額療養費制度を使うことで上限が抑えられるために、高額な治療というイメージは持ちにくいかもしれません。

しかし、たとえばアメリカでは、抗がん剤治療を受けると1000万近い金額が必要となる場合も珍しくありません。 誰もが受けられる治療ではなく、また、実際に受ける人は、その金額を支払ってでも一縷の望みをかけて取り組むのです。

非常に高額となる治療ですので、ジェネリック医薬品が開発されていれば迷わずそちらを選択する人が多いでしょうし、医師も積極的にジェネリック医薬品の方を勧めるといいます。 また、治験データの取得のため、無料で抗がん剤治療を受ける機会があれば、飛びつく人も多いと言われています。

結果アメリカでは、効果の高い抗がん剤のジェネリック医薬品が開発されやすい状況になっています。 対して日本では、ジェネリック医薬品を使って節約することよりも、より確実性の高い先発薬を使って治療効果を少しでも上げたいという思いを持つ患者が多く、転換にはまだまだ時間が必要のようです。




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