生物学的同等性試験の血中濃度に幅があるのはなぜ?

ジェネリック医薬品の開発においては、先発薬と効果に差がないかを確かめる「生物学的同等性試験」がおこなわれます。しかしその許容域が「80~125パーセントの間」と幅があることで、効果にも最大45パーセントの違いがあるのでは、と不安に思う人もいるかもしれません。 しかしこの数字には、きちんとした意味があります。


許容域が設定されている理由とは?

ジェネリック医薬品では、有効成分とその含有量が先発薬とまったく同じである以上、毒性試験や副作用のための試験はカットすることができます。ジェネリックの場合、もっとも重視されるのは「先発薬と本当に効果が同じなのか」という点です。

そこで、生物学的同等性試験がおこなわれるのですが、これは同じ被験者のグループに、一定期間を空けて先発薬とジェネリックを飲んでもらい、それぞれ服用後の血中濃度を測るものになります。 ぴったり100パーセント同じではなくても、2つの数字が80~125パーセントの間で合っていれば、効果は同等とみなされるのです。

これは「少しくらい違っていてもいいや」ということではなく、被験者のその時の体調などによって、血中濃度がかならずしも同じにはならないためです。たとえ同じ人が同じ薬を飲んだとしても、日によってその数字はまったく一緒ではありません。 そんなばらつきを考え、安全と考えられる許容域を定めています。


平均的な差は5パーセント以内

つまり80~125という数字は、血中濃度の幅を示したものであり、治療効果の幅を示したものではありません。薬の効果や副作用は、有効成分の血中濃度に比例しますので、生物学的同等性試験の結果が許容域内であれば、その効果も同等であると考えられます。

ちなみにジェネリックと先発薬の間で、平均してどれくらいの差が生じているのかを検証したデータがあります。930の医薬品を参照したところ、最高血中濃度の平均的な差は4.6パーセント、血中濃度の下がり方では3.9パーセントとなっています。 つまり許容域よりもかなり狭く、ほぼ同じといっても差し支えない結果です。同等性は非常に高いといえるでしょう。

ただし、プラセボ効果という現象があります。たとえば「これは今まで飲んでいた先発薬ではなく、ジェネリックです」と言われて服用した患者さんの中には、心理的な抵抗感から、効き目に違いが現れることは実際にあります。病は気から、ではありませんが、精神的な疑惑が薬の効果に影響を及ぼす可能性は否定できません。 そのような場合は、先発薬を使用したほうが心身ともに良いといえるでしょう。




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