新薬とジェネリック、こんなに違う開発費

近年、ジェネリックの普及が進んでいます。政府は高齢化社会を見据え、膨張する医療費を抑えるためにジェネリックの利用を推奨しています。また、ユーザーも低コストで薬を購入出来る経済的メリットから、ジェネリックへの関心が高まり、今後ますます需要が見込めるでしょう。

事実、新薬の開発が最低でも10年という年月を要するのに対し、ジェネリックは開発から承認、販売までの期間はおよそ4~5年といわれます。研究開発の期間が短いことが、大幅にコストを抑制できる最大の理由といえるでしょう。


開発費用は新薬の数百分の一

基本的に、特許期間の満了を迎えた先発薬は、随時ジェネリックへの移行が可能となります。すでに市場での実績があるため、特許の切れた薬は試験もスムーズに済み、そのことが研究開発にかかる時間のカットに結びついています。

新薬の開発プロセスを見ていきます。ます、創薬スクリーニングに2~3年、毒性や効果の確認を調べる非臨床試験が3~5年、臨床試験に3~7年、そして承認審査に1年。審査を終え、ようやく発売されるという段階を迎えます。

新薬の種類や有効成分によって開発期間には幅があり、短くて10年弱、長くて15年の期間を費やします。そして開発にかかる費用は数百億円という規模です。

これに対し、ジェネリック医薬品の開発期間はおよそ2~3年、承認審査1年を経て発売されます。新薬のデータを下敷きにできるという利点によって、短い期間での研究開発を実現。その費用も約1億円、新薬の数百分の一の費用で済むわけですから、低コストも頷けるというところでしょう。


費用は安くても、効果は同じ

ジェネリックは、先発の薬と比べ、安い費用で入手可能ながら、効果も有効成分の含有量も同じといえます。さらに、ジェネリックメーカーが苦心して改良を加えた結果、飲みやすく扱いやすい薬として提供されるので、患者にとってはありがたくて便利な医薬品というわけです。

研究開発から発売までの期間が短く、スピーディに患者の手元に届くため、早く薬を飲んで病気を治したいという切実な要望にも応えてくれます。利便性という点でもジェネリックはすぐれているといえるでしょう。


安いだけにつられては…

ジェネリックで特に注目されるのは、やはり費用の安さとお得感です。同じ効き目と有効成分にも関わらず、先行薬より安く手に入るので、経済的に困っている人などは今すぐにでもジェネリックに変更したいと希望するでしょう。

しかし、怖いのは、安さだけで薬を選ぶリスクです。ジェネリックは安全性が担保されていますが、市場には同時に模造品や偽造品なども出回っています。ジェネリックによって薬は安いほうがいいという間違ったイメージがつくのは、患者にとっても業界全体にとってもマイナスといわざるを得ません。

例えば、勃起剤として効果のあるバイアグラなど、ネットで安く購入する人もたくさんいます。しかし、バイアグラは医師の処方が必要な医薬品です。適切なルートで入手しないと、症状を改善するどころか体を悪くする結果にもなりかねないのです。

政府は低コストのジェネリックを推奨し、後発薬を備蓄する薬局も増えています。しかし、安さだけで薬を選ぶ条件にしないよう、きちんとした情報提供も欠かせないといえるでしょう。




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