注射剤のジェネリック品は本当に大丈夫?

ジェネリック医薬品は、かならずしも経口薬や塗り薬だけではありません。おもに医療機関で投与される注射剤にもあります。 注射剤の場合、生物学的同等性試験がおこなわれていないものもあり、一部では効果に疑問をもつ人もいるようです。しかしそこにはきちんとした根拠があります。


血管に使う注射は、試験不要

通常、薬の効果や副作用などは、有効成分の血中濃度に応じて現れます。そのため、飲み薬では服用後の血中濃度が先発薬と同じかどうかを調べる「生物学的同等性試験」を実施し、差がないことを確認しています。

しかし注射剤は、有効成分がすでに溶解した薬です。溶解した状態で血管に投与する以上、血中濃度が変化することはないため、試験をおこなう必要がありません。 血管内に間違いなく投与さえすれば、先発薬であれジェネリック品であれ、同じ効果をもたらすと考えられます。

ただし直接投与するものである以上、ある意味では経口薬よりも厳しい同等性が求められます。そこでおこなわれているのが「安定性試験」です。有効成分の含量試験や、きちんと溶け切っていない不純物がないかどうかの試験、浸透圧やpHなどを調べる試験などが含まれ、先発薬と同等であることが確認されています。

また添加剤についても、たとえば静脈注射なら、これまでに静脈注射として使用前歴のあるものだけに限られており、それ以外のものを使用する際には厳しい試験をパスする必要があるのです。


試験がおこなわれる注射剤もある

ただし、注射剤の中でも生物学的同等性試験が実施されるものもあります。それは皮下注射や筋肉注射など、血管以外の部位に用いる注射剤です。

これらは、有効成分が注射した部位から血液に移行する必要があり、その過程で個人差が生じ、有効成分の血中濃度にも違いが出る可能性があります。そのため、生物学的同等性試験がきちんとおこなわれています。

ちなみにジェネリックの注射剤には、シリンジ製剤と呼ばれる、最初から注射筒に薬品を入れた状態で販売されているものが多く見られます。これは医師が薬を用意する手間を省けることはもちろん、人の手による作業を減らすことで、菌の混入を防げるメリットがあります。 まさにジェネリック品ならではの工夫といえるでしょう。




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