なぜインド産のジェネリック品が多いの?

ジェネリック医薬品は、先発薬の特許が切れていないと基本的には販売できません。しかしネットで調べると、まだ特許期間中であるはずの薬にジェネリックが出ているのを見かけることがあります。その製造国を見ると、ほとんどがインドとなっているはずです。

これはインドでの特許の扱いが独特なためであり、他国の製薬会社との間に争いも産んでいるのです。


インドには薬の特許がない!?

医薬品の特許にはさまざまな種類がありますが、もっとも重要なのが有効成分に関する「物質特許」です。ジェネリック品は先発薬と同じ有効成分を使って作られますので、この特許が切れていることが大前提となります。

ところがインドでは、物質特許が基本的に認められていません。そもそも「医薬品に特許はない」とするのがインドの考え方でした。2005年からは法律が変わり、新しい画期的な薬に対しては特許を認めるようになったのですが、「既製品の化学構造を変えただけ」の薬には認めておらず、実際インドで特許が認められることは難しいのが現状です。

そのため、他国ではまだ特許が守られている薬でも、インドではぞくぞくとジェネリック品が登場しており、しかも技術が高いために安心して使えると評判を呼んでいます。特にアフリカなどでは、エイズの治療薬をはじめとするインド製のジェネリック品が大量に出回っており、安くて品質が良いことから「国境なき医師団」たちにも好んで使われているのです。

これに対して欧米の製薬会社は批判を唱え、さまざまな対抗措置を試みてはいますが、実際インドのジェネリック品がなくなれば貧困国の医療が崩壊するという問題もあり、事態は複雑です。


個人輸入には気をつけて!

「途上国の薬局」とも呼ばれるインド。このような背景から、インドのジェネリック品はある意味「仕方ない」と黙認されているのも事実です。

最近も、スイスの製薬会社であるノバルティス社が、抗がん剤「グリベック」(イマニチブ)の特許をインドで申請しましたが、インド政府に「既存薬の化学構造を変えただけ」と却下され、訴訟問題にまで発展しました。しかし2013年4月、最高裁でもノバルティス社の訴えは認められませんでした。

実際、新しい有用な薬を、定価ではとても買えない途上国にとって、インドのジェネリックは「頼みの綱」的な存在です。世界における医薬品の問題が、ここに表れているといえるでしょう。

ただし日本の私たちが、インターネットで個人輸入によってインド製のジェネリックを手に入れる場合は少々リスクが伴います。ネット上には偽造品も多く出回っていますので、信頼できる業者であることを見極める必要があるのです。 安価というだけで容易に購入するのは控えましょう。




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