これからは「ジェネリック処方が原則」になる?

2014年8月、自民党の「無駄撲滅プロジェクトチーム(PT)」は、ジェネリック医薬品の処方を原則として義務化するべきだとする提言をまとめました。もしかしたら近い将来、特別な理由がない限りジェネリック医薬品の処方が当たり前になる日が来るかもしれません。


ジェネリックのシェア60パーセントを目指して

社会の高齢化が進む中、国の医療費は毎年のように「過去最高」の赤字を叩きだしています。しかし医療は必要があって受けるものですから、医療費を削減することは基本的に難しいものです。

そんな中、安全にコスト削減できる部分として注目されているのが「薬剤費」になります。総医療費のおよそ5分の1を占めるといわれる薬剤費を少しでも減らすことができれば、医療費の削減にもつながるのです。

そのために近年、国はジェネリック医薬品の普及に非常に力を入れています。ポスターでの広報活動はもちろん、処方箋の様式を変えてジェネリックを処方しやすくしたり、ジェネリックを処方した薬局にインセンティブをつけたりして、シェア拡大を狙っているのです。

しかし現状では、まだジェネリックに抵抗のある患者さんや医師が多いことから、国が目標とする「シェア60パーセント」には達していません。そこで自民党の無駄撲滅プロジェクトチームが考えているのが、ジェネリック処方の義務化です。

ジェネリックの出ている薬については、原則的にジェネリックを処方する。もしも先発薬を使う際には、その理由を医師が処方箋に明記しなければいけない-2014年8月18日に、このような提言がまとめられました。


自己都合で先発薬を望む場合は、全額自己負担になる!?

「なんて横暴な!」と感じる人もいるかもしれませんが、実は海外ではこういったシステムが既に確立されている国がほとんどです。たとえばイギリスは基本的に医療費がかからない国ですが、そのぶん薬はジェネリックの使用が原則であり、医師が特別な理由を説明しない限り先発薬は処方できないことになっています。

また提言の中には、「生活保護受給者が医師の判断に関わりなく先発薬を望む場合、その費用を全額自己負担にする」ことや、「薬局で購入できる薬については、保険で処方できないようにする」ことなども盛り込まれており、議論を呼んでいます。

確かに最近は、処方箋の必要な薬を市販薬として使えるようにした「スイッチOTC医薬品」も増えてきており、全体的にセルフメディケーションの時代になりつつあります。すべては、健康保険制度の経済的な崩壊を防ぐために必要なことなのでしょう。

医療に恵まれている日本では、どうしても「選択の権利が奪われる!」と騒いでしまいますが、世界のスタンダードから見ればむしろジェネリックの義務化は普通のことです。誰もが末永く平等な医療を受けるためにも、医療費の削減は当然のことだといえます。 ちなみにジェネリックの出ている薬をすべての人がジェネリックに切り替えた場合、1兆円ほどの節約ができるといわれています。




ジェネリックにまつわる問題

ジェネリック医薬品のメリット

ジェネリック医薬品の安全性

ジェネリック医薬品を活用するために

ジェネリックメーカーの挑戦

Copyright(c) ジェネリック医薬品の疑問を解決! All Rights Reserved.